ダークソウル考察 「涙」その1
シリーズを通してテキストやアイテムに登場する涙。それは壮大な物語の本筋に大きく関わるものではなかったが、その存在感を少しずつ増しながらダークソウル世界に存在し続けてきた。涙は慈愛や温かさ、そして悲しみと絶望をその小さな粒に内包している。シリーズ順に涙に関するテキストとアイテム等を追ってみよう。そこには意外な発見があるやもしれない。
ダークソウル無印で涙という言葉を持つアイテムは2つ。赤い涙石の指輪と、青い涙石の指輪である。前者はカリム産、後者はカタリナ産の希少な石とされ、どちらも死の臭いに反応して特殊な力を現すとされる。シリーズはじめの段階では涙石に関するテキストはこれだけで、涙という話に関しては、大きな物語性を持つアイテムではない。
無印で涙に関して着目したいのは魔術「治癒」である。
かつて3人いた小ロンドの封印者の最後の1人、イングウァードらは元は癒し手と呼ばれる魔術師で、紅のローブはその象徴だったという。頭部装備の封印者の仮面もペストマスクのような形状をしており、彼ら封印者が元は治療者だったことを表している。
紅のローブ
小ロンドを水底に沈め
闇に堕ちた四人の公王とダークレイスを封印した
封印の魔術師たちのローブ
封印の魔術師たちは、元来癒し手と呼ばれ
鮮やかな紅の衣装はその象徴であった
魔術「治癒」と紅装備一式が拾えるのは病み村の一角である。「治癒」のテキストからはその持ち主はユルヴァという女性であったことがわかる。
不死街下層からの排水と共にあらゆる不浄や汚物が流れ込んだのであろう病み村は、一歩エリアに踏み込んだだけでそのおぞましさが感じられる。毒沼が広がり、病んだ不死人はより凶暴で、目を覆いたくなる惨状とはこのことである。
治癒
かつての小ロンドの封印者の1人
赤衣のユルヴァの魔術
出血およびあらゆる毒の蓄積を減らし
またあらゆる毒状態を解除する
小ロンド独特の治癒の魔術の1つ
彼女は、病み村で治癒術をふるうために
封印の任を捨てたのだろうか
おそらくユルヴァは元治療者であったことからこの事態を放っておくことができず、人々を救うため病み村を訪れ、やがて生き絶えたのではないだろうか。なんと尊い行いだろうか…。
ここで疑問に思われるだろう。治癒と涙と何の関係があるのか。テキストには涙の文字はなく、強いて言えばアイコンの魔術の光が涙の粒のように浮かんでいることくらいである。しかしこの魔術の「治癒」はダークソウル2では「治癒の祈り」そして3では「治癒の涙」という奇跡として扱われているのである。魔術と奇跡は全く別の力によるものであるはずなのに、なぜこのようなことが起こったのか。
次回はダークソウル2で魔術「治癒」が奇跡に変化した経緯を探っていこう。
ところで余談ではあるが、封印者の3人のうち残る1人はどこへ行ったのか気にはならないだろうか。明示されていないので断言はできないが、ロートレクからの火防女の魂奪還イベントで、彼の連れている白霊の1人が紅のローブを装備している。おそらくは彼が3人目の封印者ではないだろうか。ユルヴァのように死に、残されたアイテムを他人が使用している可能性もあるが、仮に白霊の彼が封印者だとして、どうして彼が任を離れたのかは定かではない。火を継ぐことで全てを終わらせようとしてアノールロンドまで至ったのか、単に任に飽きてロードランを彷徨った結果なのか…。全ては想像の内である。
ダークソウル無印で涙という言葉を持つアイテムは2つ。赤い涙石の指輪と、青い涙石の指輪である。前者はカリム産、後者はカタリナ産の希少な石とされ、どちらも死の臭いに反応して特殊な力を現すとされる。シリーズはじめの段階では涙石に関するテキストはこれだけで、涙という話に関しては、大きな物語性を持つアイテムではない。
無印で涙に関して着目したいのは魔術「治癒」である。
かつて3人いた小ロンドの封印者の最後の1人、イングウァードらは元は癒し手と呼ばれる魔術師で、紅のローブはその象徴だったという。頭部装備の封印者の仮面もペストマスクのような形状をしており、彼ら封印者が元は治療者だったことを表している。
紅のローブ
小ロンドを水底に沈め
闇に堕ちた四人の公王とダークレイスを封印した
封印の魔術師たちのローブ
封印の魔術師たちは、元来癒し手と呼ばれ
鮮やかな紅の衣装はその象徴であった
魔術「治癒」と紅装備一式が拾えるのは病み村の一角である。「治癒」のテキストからはその持ち主はユルヴァという女性であったことがわかる。
不死街下層からの排水と共にあらゆる不浄や汚物が流れ込んだのであろう病み村は、一歩エリアに踏み込んだだけでそのおぞましさが感じられる。毒沼が広がり、病んだ不死人はより凶暴で、目を覆いたくなる惨状とはこのことである。
治癒
かつての小ロンドの封印者の1人
赤衣のユルヴァの魔術
出血およびあらゆる毒の蓄積を減らし
またあらゆる毒状態を解除する
小ロンド独特の治癒の魔術の1つ
彼女は、病み村で治癒術をふるうために
封印の任を捨てたのだろうか
おそらくユルヴァは元治療者であったことからこの事態を放っておくことができず、人々を救うため病み村を訪れ、やがて生き絶えたのではないだろうか。なんと尊い行いだろうか…。
ここで疑問に思われるだろう。治癒と涙と何の関係があるのか。テキストには涙の文字はなく、強いて言えばアイコンの魔術の光が涙の粒のように浮かんでいることくらいである。しかしこの魔術の「治癒」はダークソウル2では「治癒の祈り」そして3では「治癒の涙」という奇跡として扱われているのである。魔術と奇跡は全く別の力によるものであるはずなのに、なぜこのようなことが起こったのか。
次回はダークソウル2で魔術「治癒」が奇跡に変化した経緯を探っていこう。
ところで余談ではあるが、封印者の3人のうち残る1人はどこへ行ったのか気にはならないだろうか。明示されていないので断言はできないが、ロートレクからの火防女の魂奪還イベントで、彼の連れている白霊の1人が紅のローブを装備している。おそらくは彼が3人目の封印者ではないだろうか。ユルヴァのように死に、残されたアイテムを他人が使用している可能性もあるが、仮に白霊の彼が封印者だとして、どうして彼が任を離れたのかは定かではない。火を継ぐことで全てを終わらせようとしてアノールロンドまで至ったのか、単に任に飽きてロードランを彷徨った結果なのか…。全ては想像の内である。
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